グランプリシリーズ3戦目、羽生結弦選手が全く他の選手を寄せ付けずに、完全優勝を果たしました。
2位との差が、実に約40点という圧勝でした。
グランプリ3戦目ヘルシンキ大会2018 男子優勝 羽生結弦 4T-3A成功!
フリー男子総合結果
順位 | 名前 | 国 | 総合得点 | SP順位 | FS順位 |
1 | Yuzuru HANYU | JPN | 297.12 | 1 | 1 |
2 | Michal BREZINA | CZE | 257.98 | 2 | 2 |
3 | Junhwan CHA | KOR | 243.19 | 4 | 3 |
4 | Mikhail KOLYADA | RUS | 238.79 | 6 | 4 |
5 | Boyang JIN | CHN | 227.28 | 3 | 5 |
6 | Andrei LAZUKIN | RUS | 218.22 | 5 | 7 |
7 | Alexei KRASNOZHON | USA | 211.03 | 8 | 6 |
8 | Keiji TANAKA | JPN | 206.82 | 7 | 9 |
9 | Alexei BYCHENKO | ISR | 202.33 | 9 | 8 |
10 | Phillip HARRIS | GBR | 182.66 | 10 | 10 |
11 | Valtter VIRTANEN | FIN | 154.74 | 11 | 11 |
まあ、これじゃあ誰も勝てないよね、という感じでしたね。羽生選手の圧倒的な演技。
試合の前から話題になっていた、4T-3Aのシークエンスも成功させました。このシークエンス、ジャンプの間に足を踏みかえるのでコンビネーションにはならず、80%しか点数にならない、ちょっともったいないジャンプです。
4Tの基礎点が9.5、3Aの基礎点が8.0で、コンビネーションになるなら単純に足し算で17.5点になります。後半の最後の3つのジャンプのひとつなので、ボーナスが10%付いて、17.5×1.1の19.25になるところですが、シークエンスなので80%の15.40点です。
ルールとは言え、こんなに難しいジャンプを跳んだのに~、とちょっと思ってしまいますね。
羽生選手は五輪の2連覇を成し遂げて、モチベーションを保つには何か新しいこと(良く言われるのは4Aですが)に挑むことが必要なのかなと思います。それで、それができてしまうのがすごいのですが。
今回の演技は、決してパーフェクトではありませんでした。このシークエンスもかなり無理やり跳んだ感があって、GOEはマイナス。4Loと単独4Tで、回転不足が付いています。
でもこの時期にこの完成度、すごいとしか言いようがありませんね。
2位になったのは、ここに来てどんどん調子を上げているミハル・ブレジナ選手でした。おおお、すごい!3A以外はほぼパーフェクト、終盤ちょっと疲れたかもしれませんが、いいぞ、いいぞ!
フリーの選曲もとても合っているし、衣装も髪型もとっても良い感じです。GPSは2戦とも2位なので、グランプリはほぼ確実だと言って良いのではないかと思います。
3位になったのは、韓国のジュンファン・チャ選手でした。見るたびに進歩して行っている感じがします。今回の試合はSPもフリーも、ずいぶん回転不足を取られてしまいましたが、これからもどんどん上に来そうですね。オーサーコーチのところでトレーニングしているだけあって、スケーティングも滑らかで将来性を感じさせます。
グランプリは2戦とも3位、他の選手の結果次第ではファイナルの可能性もあります。このところ男子は、GPSの結果がかなり上下して安定せず、あまりポイントが高くなくてもファイナルに行けたりしているので。
ロシアのコリャダ選手、う~ん才能のある選手なのに、どうも安定しないなあ。すごくもったいないです。今季のプログラムはとても素敵だし、スケーティングもスピンもステップ(フリーでは2回も引っかかってましたが)もこんなに魅力的なのに、なぜにジャンプをそこまで失敗する・・・(と、外野は何とでも言えるのです、すみません)。
フリーは後半どうにか持ち直してきたので、これからに向けての良い兆候ということで・・・頑張ってほしいです。
もしかして、ロシア選手はファイナルに残れないかもしれないのか・・・
ボーヤン・ジン選手は総合で5位でした。SPでは3位だったのですが。ジン選手の4Lzは、高くて幅があってすごくかっこ良いですが、いつも壁にぶつかりそうで怖いです。
ジャンプの調子はイマイチのようですが、かなりの表現力を身に付けてきました。特にSPは、身体も良く動いていて魅力的。フリーはどうしても難しいジャンプを跳ぶことに注意が向いてしまう感じでもったいないのですが、それでも以前に比べたら断然うまくなっている感じがしました。これでジャンプが安定してきたら、おもしろいことになりそうです。
中国チームは、オーサーコーチのチームと契約していますからね。これまでとは違った面を見せてくれるようになるかもしれません。
田中刑事選手は、総合8位でした。ちょっと厳しい。冒頭4Sの失敗から立ち直れなかったかな。足に力が入っていない感じがしたのですが、ケガしてないですよね。
スピンは3つともレベルを取っているし、頑張っているんだけれど。才能もあるし、独特のお色気もある選手なのですが。。。
順位 | 名前 | 国 | FS得点 | 技術点 | 演技構成点 |
1 | Yuzuru HANYU | JPN | 190.43 | 98.01 | 92.42 |
2 | Michal BREZINA | CZE | 164.67 | 80.11 | 85.56 |
3 | Junhwan CHA | KOR | 160.37 | 80.07 | 81.30 |
4 | Mikhail KOLYADA | RUS | 157.03 | 75.03 | 84.00 |
5 | Boyang JIN | CHN | 141.31 | 69.21 | 76.10 |
6 | Alexei KRASNOZHON | USA | 136.98 | 67.40 | 69.58 |
7 | Andrei LAZUKIN | RUS | 135.68 | 62.96 | 73.72 |
8 | Alexei BYCHENKO | ISR | 128.89 | 58.75 | 70.14 |
9 | Keiji TANAKA | JPN | 126.22 | 54.92 | 72.30 |
10 | Phillip HARRIS | GBR | 123.67 | 58.83 | 65.84 |
11 | Valtter VIRTANEN | FIN | 106.58 | 44.44 | 62.14 |
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