グランプリシリーズ2019も、あっと言う間に4戦目が終わってしまいました。
今回の中国杯、予想がつかない試合でしたが、(特に男子は)意外な試合結果となりました。女子のシェルバコワ選手が勝つだろうっていうことだけは、確実だろうと思っていましたけれどね・・・
私的には、今回の試合のハイライトは、何と言っても中国のハン・ヤン選手でした。
フラワーガールたちの衣装が、すごくかわいかったです。
投げ込まれるぬいぐるみの数が半端ではありませんでしたが、これオリジナルかな・・・とちょっとビミョーなのがあったりしました。まあ、それもお楽しみ、かな
GPS中国杯2019 宮原知子が2位!
それにしても今回の女子のエッジと回転の判定は、とっても厳しかったですね。
順位 | 名前 | 国 | 総合点 | SP順位 | FS順位 |
1 | Anna SHCHERBAKOVA | RUS | 226.04 | 1 | 1 |
2 | Satoko MIYAHARA | JPN | 211.18 | 2 | 3 |
3 | Elizaveta TUKTAMYSHEVA | RUS | 209.10 | 4 | 2 |
4 | Young YOU | KOR | 191.81 | 7 | 4 |
5 | Sofia SAMODUROVA | RUS | 185.29 | 5 | 5 |
6 | Amber GLENN | USA | 178.35 | 3 | 6 |
7 | Marin HONDA | JPN | 168.09 | 6 | 7 |
8 | Yi Christy LEUNG | HKG | 157.47 | 8 | 9 |
9 | Hongyi CHEN | CHN | 155.12 | 11 | 8 |
10 | Kailani CRAINE | AUS | 149.83 | 10 | 10 |
11 | Yi ZHU | CHN | 139.63 | 9 | 11 |
12 | Yujin CHOI | KOR | 131.48 | 12 | 12 |
1位はロシアのシェルバコワ選手、もうこれは他に考えられないという位でしたが、たぶんそれをプレッシャーと感じることもなかったのではないかと思います。
4回転のルッツが跳べると、FSの中に4回もルッツを入れられるんだということに気が付きました。ルッツは何しろ基礎点が高いですから、これは強い!
スケーティングとか身体の動かし方とか、まだまだジュニアっぽいのですが(身体つきもあるかな)、あの濃密なプログラムを滑り切る技術、根性、スタミナは、文句のつけようがありません。
シニア女子は、ショートプログラムに4回転を跳んではいけないことになっているので、4回転を持たない選手はSPで差を付けたいところなんですが、4回転を跳ばなくてもSPで1位になってしまうシェルバコワ選手なのでありました。いやはや・・・
ところで、このSPでの禁4回転、どうしてなんでしょうか。私は4回転ジャンプの推進者ではありませんが(ジャンプより成熟した滑りが見たい派)、あまり納得できるルールではないなと思っています。
そして我らが宮原知子選手の、すばらしかったことよ!ジャンプの回転不足をいくつか取られてしまいましたが、SPとFSの全然違うプログラムを、見事に演じ切りました。特にFSの演技は、エレメンツだとかジャンプの回転だとか、そんなことはもうとにかく置いておいて、見る者を引き込んでしまう演技でした。
PCSの高さが、その完成度を表しているのではないでしょうか。
それにしてもあの恥ずかしがりの宮原選手が、こんな表現者になるとは、少し前までは思っていませんでした。
3位になったのは、フリー2位のトゥクタミシェワ選手です。SPで失敗した3Aを、フリーでは見事2回とも成功させました。若い子が次から次へと出てくるロシアで、こうして長く頑張り続けているトゥクタミシェワ選手を、応援しないわけには行きません~!
韓国のユ・ヨン選手は、3Aがもっと安定して来るとグングン上に来そうな選手です。優雅だし、雰囲気もあるし。
本田真凜選手は、ジャンプに苦労している感じですが、滑っているのが楽しそうです。なかなか結果も出せないしで、苦痛になってきたら困るなと心配しているのですが、そうでもない感じ。実際のところはわかりませんが、このまま続けていけば良い方に向かってくれるのではないかという気がします。
GPS中国杯2019 ボーヤン・ジンが優勝! ハン・ヤンが2位!
順位 | 名前 | 国 | 総合点 | SP順位 | FS順位 |
1 | Boyang JIN | CHN | 261.53 | 2 | 1 |
2 | Han YAN | CHN | 249.45 | 1 | 2 |
3 | Matteo RIZZO | ITA | 241.88 | 3 | 4 |
4 | Keegan MESSING | CAN | 237.36 | 5 | 3 |
5 | Keiji TANAKA | JPN | 233.62 | 7 | 5 |
6 | Junhwan CHA | KOR | 222.26 | 11 | 6 |
7 | Brendan KERRY | AUS | 220.31 | 9 | 7 |
8 | Camden PULKINEN | USA | 218.67 | 4 | 9 |
9 | He ZHANG | CHN | 217.42 | 6 | 8 |
10 | Andrei LAZUKIN | RUS | 210.01 | 8 | 10 |
11 | Conrad ORZEL | CAN | 192.60 | 10 | 12 |
12 | Chih-I TSAO | TPE | 186.82 | 12 | 11 |
今回の試合で何と言っても印象に残ったのは、ハン・ヤン選手の鮮やかな復活です!何といきなり、SPで1位に!他の選手に助けられた面もありますが、勝ちは勝ちです!
4回転こそありませんが、あのツルツルのスケーティングはパトリック・チャンを彷彿させますね。もう、見ていて気持ちが良いったら。身体の動かし方、腕や手の使いかたも、チャンを思い起こさせます。
だからと言って「真似」をしているということではなくて、ハン・ヤン選手の持ち味ももちろん。そのひとつが豪快な3Aですが、今回は「まだもうちょっと行ける」という感じだったかな。何しろ復帰戦ですからね。
見事に優勝をしたのは、こちらも帰ってきたボーヤン・ジン選手。SPを見てまだ復活は先かなと思ったのですが、フリーで見事に大きな4Lzを成功させ(こんな気持ちの良い4Lzは久しぶり)、続く4T+2Tも成功させ、単独4Tは失敗してしまいましたが、3Aを2回跳んで、スピンも全部レベルを取っていて、お見事でした。これで今季は、トップ選手として返り咲くかもしれませんね。ただファイナル進出はキビシイかも・・・
キーガン・メッシング選手は、このところちょっと調子を落としている感じです。まあ、いろいろあったし。。。エッジが深くて、ステキなスケーティングです。
田中刑事選手は、SPでのミスがFSでも響いてしまったかな。それにしても、ステキな青年になりましたね。今季は気合も入って、調子も良い感じがするので、この辺で覚醒を望む。
日本男子も、若い選手が頑張っているので、なかなかに厳しくなってきました。
ジュンファン・チャ選手のこのところの不調は何なのでしょうか。男子でも女子ほどではなくても体型の変化、身長の伸びなどは影響するのでしょうね。SPはボロボロという感じでしたが、FSで少し持ち直した感じ。
フリーで、完璧ではなくて回転不足を取られてしまったとしても、4Tと4Sと3Lz+3Loを入れられたのは、少し自信になってくれると良いなと思います。
ISU GP SHISEIDO Cup of China 2019 results
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