羽生選手が「リスフラン関節靱帯(じんたい)損傷」で、来季のプログラム作りが6月にずれ込むと発表されました。
羽生結弦選手、6月始動
事故やケガや病気で大変だった前シーズンに比べ、今季は順調で良かった、と思っていたのにケガをしていたんですね。
「リスフラン関節靱帯損傷」は、「つま先立ちになって体重が上から乗る状態」で起きる場合がほとんどだそうです。リスフラン関節靱帯を損傷すると足に体重がかかった時に甲の部分に痛みを感じということで、フィギュアスケートでは起きやすいけがのひとつなんですね。
羽生選手はずいぶん前から甲の部分に痛みを感じていたということなので、損傷してから時間がたっていますね。どんな病気でもそうですが、「早期発見早期治療」が大事。幸い手術をする必要はないようですが、無理は禁物です。
「リスフラン関節靱帯損傷」は経過の良い疾患だということで、少しホッとしました。きちんと治る前に動かすと再発もあるようなので、ゆっくり治療してしっかり治癒してから復帰してほしいと思います。くれぐれも焦らないようにして欲しいです。
男子シングルスの4回転時代
急激にやってきた「男子シングルス4回転時代」、立役者の一人は羽生選手であるわけですが。
今や大きな大会でトップになるには、ショートで2回の4回転、フリーで3回以上の4回転、という恐ろしい時代になってしまいました。
プログラムの中で複数回跳ぶので、4回転の種類も増やさなければいけません。ト―ループだけでなく、サルコーを跳ぶ選手が増えてきました。ループは羽生選手をはじめ、何人かの選手が練習では成功しています。
そして今回のコーセー・チームチャレンジカップで、宇野選手が4回転フリップに成功しました。
中国のボーヤン・ジン選手は4回転ルッツをきれいに跳びます。リッポン選手もまだ試合で完璧な成功はないものの、跳んでいます。
ジュニアの選手も、ジュニア世界選手権で優勝するような選手は4回転を跳ぶようになりました。
トリプルアクセルは、跳べなければ当然勝てません。
そして、何が起こったか・・・今季のケガの選手の多さです。
もちろん全部のケガの原因が4回転だとは言えませんが、難度の高い技術習得のための(無理な)練習がケガを招いているのは疑う余地がないでしょう。
フィギュアスケートはスポーツなので、どんどん進化していくのは他のスポーツと同じです。難度の高いものには高い点数が付くのも、当然です。
観ている側も、難度の高い演技を期待します。
女子にもトリプルアクセルや4回転を練習している選手は多くいます。ペアもアイスダンスも、難度がどんどん高くなっています。
もちろん難度の高いエレメンツを封印しろと言いたいわけではなく、選手がけがをしないような体制がもっと取れないものかなと思うのです。
もちろん国によって、クラブによって、様々な対策が取られているのだと思うのですが。
来季はケガのニュースを聞かなくて済むように、と願うばかりです。