フィギュアスケート世界選手権2016を振り返ってみる

今年も楽しんだ世界選手権でした。

終わってみて、感じたことなどを書いてみようと思います。

高いレベルと高得点

どの種目にも言えることですが、レベルがものすごく高くなっていますね。

男子が上位に行くにはもちろん4回転は必須、SPに2回、FSに3回という、とんでもないことになっています。ジン選手はFSに4回入れてきていますから、これから同じように入れてくる選手がいるかもしれません。

女子は3-3が標準、しかも上位に行くには3LZ-3T、しかも片手(もしくは両手)を上げたりしてGOEを上げる工夫をする。。。でも今季は3Aを跳んだのは結局浅田選手だけでしたね。去年トゥクタミシェワ選手が質の良い3Aを何度も成功させて、他にもチャレンジした選手がいましたが、今季は私の知る限りいなかったと思います。3Aがいかに難しいジャンプであるか、ということですね。

ペアもツイストとスローに4回転を入れる組が出てきました。でもペアは本当に見ていてハラハラしてしまうので、どうかどうか気を付けて。

ダンスのリフトも、どんどん複雑になっていますね。高さ制限もギリギリで、まるでペアみたいだったり。

得点もどんどん高くなっています。レベルが上がって行っているので当然の部分もありますが、GOEの付け方が変わってきているのと、PCSも差を出す傾向にあると思います。だから歴代○位、というような比較は、あまり意味がないと思うのですが(それを考えると、今回破られたキム・ヨナ選手のFSの得点はすごかったんですね)。

最近のプログラムは個性的なものが多くて、とても楽しいです。現採点法に変わった時には、何だか選手全員同じようなプログラムになっちゃって、つまらない時期がありましたよね。どうなってしまうのかと思いましたが、進歩するものなんだなあ。もちろん度重なるルールの変更が、功を奏した部分もありますね。

衣装

今回もいろいろな衣装で楽しませてもらいました。見せるスポーツなので、衣装はとても大切な部分です。

日本女子の衣装は、今季ほとんど変更なしでどの大会にも同じ衣装でしたね。今回、本郷選手のFSだけ(似てるけれど)別の衣装だったかな(個人的には前の衣装の方が好き)。以前は荒川静香さんや安藤美姫さんは、よく衣装を変えてましたよね。しかもかなり個性的でした。宮原さんのFSの衣装は、もうちょっと違っていたほうが良かったかなあ・・・浅田選手のFSの衣装の着物風の衿はとても良く考えられていて、難しい着物風衣装としては今まで見た中で一番ステキだと思います。

日本男子の衣装はどちらもすてきでした。

icenetworkに、衣装についての記事がアップされています。

The Inside Edge: Best-dressed list from Boston

男子の衣装では、羽生選手の和風の衣装が選ばれています。広がった袖、ジャンプの時にひるがえる上着の裾、ビーズ飾りも美しい!と褒めています。

下の方”OFF ICE”のところに、安藤美姫さんの名前が挙がっています。私は全然見かけなかったので、どんな服装をしていたのかわからないのですが、もっとも美しかったのがMIKI ANDO、「彼女は母であり、女神である」と書いています。目立ってますね。もちろん彼女がフェルナンデス選手の恋人であることは有名で、海外の放送を観ていても、フェルナンデス選手の演技の時に安藤さんの名前が出てくることは良くあります。

PCとTV画面の違い

私は(たぶんほとんどのフィギュアスケートファンがそうだと思いますが)、ライブはネットのストリームで観て、その後テレビの録画放送を観ていました。

私のPCはノートブックでモニターがあまり大きくないせいもあるのかもしれませんが、ライブストリームだと細かいところまでわからないことがあります。後でテレビで見て、あ~そうだったんだ、なんていうことも。

今回のライブストリームはかなり質が良くて、カクカクするようなこともなくスムーズに見られました。ちなみにほとんどロシア放送で、タラソワさんの絶叫と止まらないおしゃべり(何を言っているかわからないけれど)を伴奏に、観ていました。

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テレビ放送での一番の「そうだったんだ」は、衣装の色です。私のPCが悪いのか、ストリームで観ると衣装の色がおとなしいんですね。画面が小さいから、衣装の細かいところまでわからないということもあるので、各選手の衣装がPCで見るよりすごくゴージャスな感じがしました。

ほとんどの試合をPCで観ているので、ヨーロッパの選手以外は(欧州選手権はテレビで観ました)今季初めてテレビで観る選手が多かったのです。宇野昌磨選手のFSの衣装の緑色が思ったよりも鮮やかで深く氷に映えて、すごく素敵でした。羽生選手のFS衣装も地味かと思っていたら、けっこう色が入っているんですね。とってもきれいでキラキラでした。SPの衣装も青い部分があんなに鮮やかだとは思っていませんでした。Pチャン選手のような普段着風だと、PCでもTVでも変わらないんですが。

二番目の「そうだったんだ」は、スピードです。PCだとやっぱり良くわからないんだなあと今回つくづく思いました。PCだと遅く見えるとかではなくて、スピードの差がよくわからないんですね。

今回はリッポン選手の演技にすごく感動して、もうちょっと点数出してよ、と思っていましたが、テレビで観ると上位選手との差がやっぱりあるのかなあと。チャン選手もいつもと変わらないように思ったのですが、テレビで観たら{あれ?」、いつもと違う・・・

そう言えば、男子Fsの時の水たまりも、PCで観ていた時には気付きませんでした。

ワグナー選手のオーラもテレビだと倍増(衣装も超ゴージャス)、やっぱり宮原選手はおとなしいかなあ・・・

来季はテレビでネットが見られるようにしようかな。ストリームの画質が大きな画面でも大丈夫なものか、ちょっとわかりませんが。

羽生選手の「故意だと思う」発言のこと

練習中のデニス・テン選手の妨害事件ですが、私はあれは故意ではなかったと思っています。

邪魔だったのは事実でしょう。でもこういうことって、人によって違うと思うんですよね。たとえば人との距離、対面で話しをする時にどれくらいの距離を置くか、人によってすごく差があります。すごく近づいても気にならない人と、かなり離れていないと落ち着かない人と。それと似ているんじゃないでしょうか、感覚の違いです。どれくらいのことで「邪魔」だと感じるか、それぞれで違うということです。人にもよるし、場所(国)によっても違ったりしますね。

ただこういうことは危険を伴うので、羽生選手側が「お願い」という形で相手側に連絡を取るべきだったのではないかと思います。

羽生選手が実はケガをしていた、とニュースになっていますね。大きな試合前でそれでなくても神経質になっていたでしょうし、去年の衝突事故のことがトラウマにもなっていたのでしょう。

テン選手とは握手をして和解したということですが、いずれにしても後味が良くありません。

ちなみにこの事件、icenetworkでも記事になっています。

Boston brewings: Hanyu, Ten stir up practice fuss

メドヴェデワ選手のセーラームーン

素晴らしいFSで優勝したメドヴェデワ選手、お茶目な面を見せてくれました。演技をしている時もインタービューの内容も、いつも落ち着いて大人っぽい彼女ですが、こういう時には普通の女の子なんだなと思います。

浅田選手が「やってみたら日本のファンが喜ぶんじゃない?」と言ったようで、本当に日本のファンは喜んでしまいました。メドヴェデワ選手の日本人ファンが倍増したことは間違いありませんね。

お疲れさまでした~

まあ、いろいろ、悲喜こもごもあったわけですが、お疲れさまでした。

選手の皆さん、ありがとう!

いつもならこれでシーズンが終わった、と思うところですが、これから「チャレンジカップ」なるものがありますね。地域対抗で、半分ショー的なものになると思いますが、出場する選手はまだまだ気が抜けません。大変です。

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