NHK杯2017の男子FS、おもしろい試合になりましたね~。
4回転をあまり得意としない、でもベテランの味わい深い個性的な面々が競い合うという展開になりました。
フィギュアスケートグランプリシリーズ2017第4戦 NHK杯 男子 ヴォロノフ選手GPS初勝利!
私も最初は、羽生選手もいない、P・チャン選手もいないNHK杯かあ・・・ちょっと寂しすぎるよねえ、と思っていたんです。ところが、どうですか、この試合の面白かったこと!
最近男子の試合は、4回転を何回跳ぶかとか、どの4回転を跳ぶかなどに興味が行ってしまいがちですよね。もちろん今回のNHK杯だって、みんな4回転には挑戦しているのですが、「4回転の勝負」にはなりませんでした。4回転をたくさん跳ぶ選手が出る試合だって、スピンもステップも表現もみんな重要なんだけれど、やっぱり興味の先は4回転。何しろひとつ跳んだだけでも点数がっぽりだし。私もこのブログには、○○選手は△△4回転と☆☆4回転を2本跳んで、なんて良く書きますからね。
だからと言って、今回レベルが低かったというわけでは決してないんですよね。それは点数を見てもわかります。
優勝したヴォロノフ選手が30歳、銀メダルのリッポン選手が28歳、銅メダルのビチェンコ選手が29歳、ベテランの表彰台、良いですね~。3人のはしゃぎっぷりが、かわいい!
男子FS
順位 | 名前 | 国 | FS得点 | 技術点 | 演技構成点 |
1 | Sergei VORONOV | RUS | 181.06 | 94.34 | 86.72 |
2 | Adam RIPPON | USA | 177.04 | 91.46 | 85.58 |
3 | Alexei BYCHENKO | ISR | 166.55 | 85.85 | 80.70 |
4 | Jason BROWN | USA | 160.59 | 72.73 | 89.86 |
5 | Deniss VASILJEVS | LAT | 158.29 | 76.43 | 81.86 |
6 | Keegan MESSING | CAN | 155.67 | 74.59 | 81.08 |
7 | Kazuki TOMONO | JPN | 152.05 | 75.69 | 77.36 |
8 | Nam NGUYEN | CAN | 148.69 | 78.49 | 70.20 |
9 | Dmitri ALIEV | RUS | 145.94 | 70.52 | 77.42 |
10 | Michal BREZINA | CZE | 144.21 | 66.35 | 79.86 |
11 | Hiroaki SATO | JPN | 123.25 | 55.67 | 68.58 |
優勝したヴォロノフ選手は30歳にして、GPS初勝利且つPBを大幅更新(19点とか解説で言ってました)。30歳になっても進化できるんですよ、フィギュアスケートって。4Tを2回、3Aを2回入れたプログラム、ほぼパーフェクトでした。素晴らしい!正直昨日のSPで1位になった時に、でもフリーで崩れちゃうのかもと思ってしまったんです。ごめんなさい。氷から上がる時に日本語で「疲れた」って言っているのがおかしかったです。GPS初金メダル、おめでとうございます!
2位になったのはこの日が誕生日で28歳になりたてのアダム・リッポン選手。ステキなお誕生日になりました。きれいな色の透け感のある衣装がとても似合っていました。この鳥のプログラムは、リッポン選手の魅力を最大限に表現できる最強プログラムですね。他の人には滑れない。冒頭の4Lzは今まで見た中で一番きれいだったけれど、回転不足を取られてしまいました。スピンステップ全部レベルが取れています。すごく良かったです!うれしそう~。
3位はイスラエルのビチェンコ選手、29歳。ループが2回転になった以外は、ほぼパーフェクトでした。Pagliacciの音楽がとても似合っていました。
ジェイソン・ブラウン選手が4位。表彰台に載れなかった・・・いつもそうだけれど、見ていてとても楽しいプログラム。ジャンプの調子が(特に3A)良くなかったですね。PCSは1位なのですが、それではカバーし切れませんでした。残念。
ラトビアのデニス・ヴァシリエフス選手はフリー5位で、総合6位。ファンがたくさん!観客が選手とコーチの両方を凝視するという、見目麗しいふたりです。演技最初からランビエール色。ジャンプが崩れて、構成をいろいろ変えながら滑ったようですね。ちょっと残念だったけれど、まだこれからです。
友野一希選手は、今日も踊ってましたね。ちょっと気負いすぎたかもしれません。特に大技は力が入りすぎたかも。でも友野選手の良いところはアピールできたのではないでしょうか。SPに続き、フリーもPB更新です。この大会が大躍進のきっかけになるかもしれませんね。
佐藤洸彬選手は、身体が気持ちについてこられなかったような感じでした。でもこの大会は絶対にこれからに生きるはずだと思います。次は全日本かな。
このNHK杯の結果で、ファイナル行きが混沌としてきました。ヴォロノフ選手もリッポン選手もNHK杯は1試合目なんですよね。ジェイソン・ブラウン選手がファイナル行きに黄信号です。
NHK杯で男女とも表彰台に日本選手が載れなかったのは17年振りなんだそうですが、いや別にそれはどうでも良いですよね。みんな頑張ったし、私たちは楽しんだし。そして羽生選手の回復を祈っています。
男子総合
順位 | 名前 | 国 | 総合点 | SP順位 | FS順位 |
1 | Sergei VORONOV | RUS | 1 | 1 | 271.12 |
2 | Adam RIPPON | USA | 4 | 2 | 261.99 |
3 | Alexei BYCHENKO | ISR | 2 | 3 | 252.07 |
4 | Jason BROWN | USA | 3 | 4 | 245.95 |
5 | Keegan MESSING | CAN | 5 | 6 | 235.80 |
6 | Deniss VASILJEVS | LAT | 8 | 5 | 234.80 |
7 | Kazuki TOMONO | JPN | 6 | 7 | 231.93 |
8 | Dmitri ALIEV | RUS | 7 | 9 | 223.45 |
9 | Michal BREZINA | CZE | 9 | 10 | 220.45 |
10 | Nam NGUYEN | CAN | 11 | 8 | 214.51 |
11 | Hiroaki SATO | JPN | 10 | 11 | 199.20 |
ISU GP NHK Trophy 2017 results
********